藍と未来の一つ屋根の下

カフェラテ

都内に戻る車の中で、純は話を続けた。

「キスはしたことある?」

未来は首を振った。

男の子とそれっぽいこと…に、入るかわからないけど、未来の男子との思い出は

藍と部屋で手を繋いだ中学一年生の春、
起きたらベッドで藍と寝てた中学二年生のクリスマス、
藍とベッドでハグした中三の春…

そして、藍に抱きついた一昨日…


(藍ばっかりじゃん)


思わず未来は首を振った。

「キスもまだなんだ。ピュアだなぁー。さすがに俺プレッシャーだな」

純は鼻の下をこする。

「初めては良い雰囲気がいいでしょ。憧れてるシチュエーションとかあるの?」

「うーん。わかんないなぁ」

藍とは正反対の純の軽快な喋りに、未来は思わず心を開きそうになる。

「経験だって。何事も。だってさ、俺大学生だから言えるけど、変な奴とか遊びの男とかいっぱいいるからまじで。ミクちゃんの初めてはそういう変な男に奪われて欲しくないよねー」

サービスエリアで車を停めると、純は暖かいカフェラテを未来に買った。

「ミクちゃん、今日はありがと。俺、すげー楽しかった」

「うん。私も」

純が買ってくれたカフェラテは、紙カップ越しに温かさが手に伝わる。

「まじでかわいいよね」
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