転生令嬢は小食王子のお食事係
「まずは急に訪ねたにも関わらず、食事を用意してくれて感謝する」
「いえ、即席の料理で申し訳ありませんが……」
「十分だよ。とてもおいしかった」
 そう言って、彼はうっすらと笑みを浮かべた。
 いままでの緊張が解けたのか、その瞬間、私の心臓がドキッと高鳴った。
 レオナール様は王子だけあって、顔立ちが整っている。
 金色の髪に碧の瞳。
 王国軍の一隊を任されているだけあり、体は鍛えていて、ムキムキではないが、しっかりとした体つきをしている。
 しゃんと伸びた姿勢は堂々として見えた。
 そんな人が微笑んで、心が動かない女性はいないと思う。
 決して恋ではないけど、とびっきり上等な目の保養だ。
「お口に合ったのでしたら嬉しいです」
 特にオニオングラタンスープは食べる手が早かったから、今度機会があればまた作ってあげるのもいいかもしれない。
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