転生令嬢は小食王子のお食事係
 そう言って料理長は厨房の奥の方から何かを持ってきた。
「これをつけてみたらどうだ?」
「まあ、いいんですか!?」
 料理長が持ってきたのは岩塩。隣国産の高級なものだ。
「なあに、このくらいなら問題ないさ」
 そう言うと、料理長は粒状に砕かれた岩塩をミルに入れて粉末にする。ミルは胡椒でよく使うペッパーミルだ。
 さらさらの粉状になったものを、料理長は小皿に入れて私に差し出す。
「ありがとうございます」
 小皿の岩塩を私はひとつまみ摘まむと、まだ残っている天ぷらにふりかける。そしてひと口頬張った。
< 5 / 215 >

この作品をシェア

pagetop