寂しがり屋の月兎
もう少しでノートが尽きる。

言い表せぬ感慨を望は抱えている。

しかし、しかしだ。今日はそれどころではない。

八月はもう終わり、先日始業式があった。

望たちの高校では、二学期が始まってすぐに体育大会がある。

今日がその日なのだ。

望は運動が大の苦手である、ゆえに気が重い。

ふううーっと息を吐いて、母の呼ぶ階下に降りていった。
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