寂しがり屋の月兎
あ、と気づいたことがあって、目をしばたたいた。

友だちがなにか、友だちかどうか、有明にも朔にも、そして多分望にも、わからないから宣言するのだ。

私たちは友だちだと。お互いそう思っていると。

小学生かよ、と素直に思う。今どきそんなの古すぎる。

だけど、微笑ましくもあった。

「……友だちなの? 私にとってのあんたって」

知らねえよ。

考え込んで出てきた台詞がそれか、と三日月は呆れる。

有明にとっての三日月など、有明以外に誰がわかる。

俺に訊くなら、俺にとって有明が友だちなのかと訊けよ。

そうしたら、友だちだと答えてやるのに。
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