年下幼なじみにずっと愛されてました



「結衣先輩ってやっぱり年上派っすか?」

「えっと…、……うん。彼氏年上だった。」

「どーしよー!遥〜ぅ。俺、脈なしだ…。」


縋り付く隼人くんを面倒くさそうにしながら適当に相槌する遥


結衣の元カレは年上で落ち着いた人だった。
大人な2人だと側から見て思ってたのを思い出す。



でも、確か…。

『穏やかって良いんだろうけど、なんかねえ…。』



「…でも、結衣って面倒見良いから…」

「そうなんです!結衣先輩のそっけないところに見える優しさがもうブッ刺さってます!」


脈あるんじゃ…。と言おうと思ったら食い気味で来た。
思い出してるのかニコニコしながら遥に語ってる隼人くんを見て楽しくなった。


まるで犬のような隼人くんは穏やかじゃないかもしれないけど、結衣にとって、楽しくて手がかかるけど愛おしい存在になるかもしれない。




結衣のことを語るだけ語った隼人くんと分かれて、遥と2人で歩き慣れた道を進む。



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