年下幼なじみにずっと愛されてました
結衣に待ってもらって、私は部室に向かった。
その日はどこの部活も休みだから校舎内に残ってる生徒はあまりいなかった。
体育館側にある部室に着き、バッシュを取ろうとしていた時、バタンとドアが閉まった。
振り向くとそこには男子バスケ部のマネージャーと見覚えのある3年生
『やっほー。元気ぃ?』
『……どうしたんですか。ここバスケ部の…。』
『会いに来たの。莉子ちゃんに。』
にっこりと笑いながらずんずんとこっちに向かってくる先輩
その後ろにはニヤニヤと笑ってる先輩たちとマネージャー
『ねえ、どーして遥くんに近づくの?何で?』
『っ近づいてはない、です。』
『えー、本当?』
『はい。』
するとドンドンとボールの音が響き始める。
『なな先輩っ!こいつ嘘ついてますよ!!部活中ものすごい遥くんに色目使ってました!』
『でもぉ!莉子ちゃんは近づいてないって言ってるよ!?』
目の前で繰り広げられる台本通りのような会話
『きゃあ!手が滑った!!』
ドン!
突然太ももにボールが当たる。
転がっていくボールを見ながら、これは危ないと感じる。