拝啓 元カレ上司サマ

優希は土曜日になるのを心待ちにしていた。

平日は朝から晩までずっと煌太と一緒。

彼のことは嫌いではない。

イヤ、好きだと言えるはずだが、夫というよりも最早、家族になりつつある。

もちろん、記憶喪失になった煌太の健康問題は重要で、日頃から優希は気に掛けていたし、声も掛けてきた。

それでも、ここ何ヵ月もの間に愛情のベクトルは、別の方向を向くようになってしまったのだ。

以前は、昼も夜も煌太のことで優希の頭の中はいっぱいだったのに、今の最優先順位は優司に取って代わられた。




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