拝啓 元カレ上司サマ

妻を気に掛けることなく部屋に籠る夫に、当初は頑張りを見せていたが、やはり、新婚のラブラブしたい時期であるのに、何時までも夫がそんな風では、さすがに挫けそうになっただろう。

きっと何度も何度も自分に言い聞かせて、記憶喪失の夫の支えになろうとしたはずだ。

しかしながら、煌太の姉の話──記憶喪失になる前に、元カノの麗香に求愛していたこと──によって衝撃を受けた優希は壊れていったのだ。

それを分かっている煌太は、全てにおいて責めを負うのは自分自身だと、優希に優しく話していく。



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