拝啓 元カレ上司サマ

病院に行くまでの道すがら、大きな交差点で一旦車を停車して、心臓マッサージと電気ショックが施された。

病院に着くと直ちに主治医達による処置が行われるが、看護師からその説明を受けて、救急センターの待合室で待つように言われる。

泣き疲れた薫子を抱いて麗香はソファーに座った。

何もかもが夢の中の出来事のようで、暫くの間方針状態であった。

それでも、両家に連絡しなければと急いで電話して、実家には悠一郎と幸二郎を病院に連れて来て欲しいと頼む。

宗也にもしものことがあった時には、子供達にもパパと最期の時を過ごさせてあげたいと麗香は考えていた。

家族揃って送りたいと思ったのだ。








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