拝啓 元カレ上司サマ

麗香はフッと、先週みんなで川遊びをしたことを思い出していた。

両家のジジババも一緒に出掛けたのだが、魚を釣ったりバーベキューをしたりと、子供達は大はしゃぎ。

宗也も楽しそうに魚の掴み取りをして、そんな彼を見ていた家族は、宗也の体調が安定しているに違いないと思っていた。

主治医からのあの余命宣告から何ヵ月も長く、一生懸命長らえて来た彼に、家族中がもしかしたら、もうちょっと大丈夫なのではと期待してしまっていたのだ。










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