拝啓 元カレ上司サマ

仕方がないなと、フルーツタルトだけ渡して今日は失礼しようと、呼び鈴を鳴らした。

すると、オーナー夫人が出て来て、帰ろうとする煌太を引き止める。

「あら良いのよ~。さあさあ、いらっしゃい」

ぐいぐい腕を引っ張られて、タルトの箱をぶらぶらさせながら、導かれるままにリビングに入った。

囲炉裏の向こうに大きなソファーセットがあって、そこには小さな子供達が遊んでいる。

「おじちゃんがお菓子をくれたわよ~」




< 379 / 496 >

この作品をシェア

pagetop