拝啓 元カレ上司サマ
仕方がないなと、フルーツタルトだけ渡して今日は失礼しようと、呼び鈴を鳴らした。
すると、オーナー夫人が出て来て、帰ろうとする煌太を引き止める。
「あら良いのよ~。さあさあ、いらっしゃい」
ぐいぐい腕を引っ張られて、タルトの箱をぶらぶらさせながら、導かれるままにリビングに入った。
囲炉裏の向こうに大きなソファーセットがあって、そこには小さな子供達が遊んでいる。
「おじちゃんがお菓子をくれたわよ~」