拝啓 元カレ上司サマ
煌太はソファーに案内されて、コーヒーの入ったカップを受けとる。
そして、可愛い子供達を眺めていると、オーナーが煌太に言った。
「田上さんの忘れ形見ですよ」
葬儀の時に、麗香の傍を離れずにいた男の子達だと、煌太は思い至った。
まだ年端も行かぬ男の子二人と女の子。
男の子達は、亡き父親に生き写しだ。
3人ともとても可愛い子達で、お兄ちゃん二人はやんちゃ坊主のようだ。
女の子は麗香に瓜二つで、大人しくタルトを頬張っている。