拝啓 元カレ上司サマ

あら?何時もより素っ気ないわねと、麗香が少々困惑していたけれど、そんな彼女を叔父が呼んだ。

「麗香、早よ来いや。旨いぞ」

と、美味しそうに焼けた肉を麗香に見せて、それをパクっと口に放り込んだ。

彼は時々、少年のように目を輝かせて、麗香を驚かす。

とりわけ、麗香が落ち込んでいる時などには、わざとおちゃらけてみたり、驚かせたりと、大切な姪っ子に元気になってもらおうと一生懸命なのだ。

それが分かっている麗香は、ニッコリ微笑んで、ありがとうと呟いた。









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