拝啓 元カレ上司サマ
先ず、田上家側から提示された条件はと言うと、長男悠一郎と次男幸二郎がそれぞれ中学入学時からは、宗也も通った中高一貫校の寮に入り、その後その系列の大学で学ぶことだった。
いずれは田上薬品で役立って欲しいと考えている彼らの祖父母が、どうしても宗也と同じ道に進ませたいと考えてのことだ。
もちろん、本人達の意志は尊重される。
それから、麗香と煌太が結婚して改姓したとしても、中学入学時には、苗字を田上に戻すこと。
どうしても田上直系の子供達には、田上を継いでその次の世代へと繋いで欲しいのだ。
長女の薫子に関しては、本人が希望すれば何でも叶えるそうな。
女の子はお嫁にいくと、苗字が変わることが多いから、本人次第と言うことだ。