今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -
案内してくれる背中を見つめながら、適度な距離をとってついていく。
大通りを抜けて、知らない道に入った。
ビアンカでも、摩天楼でもない。
いったいどこに……。
なんとなく空を見上げると、ぽつり、と頬に雫が落ちてきて、その数秒後には、雨が肩を濡らし始めた。
「嘘っ。今日の天気予報って雨だったっけ?」
美月ちゃんがスマホを取り出す。
「確かに曇ってたけど、雨なんて聞いてないよ~。私、傘持ってきてないし。どうしよう? 国吉くん、折りたたみとか持ってないよね?」
「うん。残念ながら」
そう言っているうちに、雨足はどんどん強くなり。
「うわあ、急にヤベえっすね。でも、もうすぐそこなんです、ほんとに。スミマセン、ちょっと走ります……!」
通りにはアーケードのような屋根もついてないので、しのぎようがなかった。
空は真っ黒。
月どころか、星の一つさえ見えない。