今夜、最強総長の熱い体温に溺れる。 - DARK&COLD -


「あーもしもし。泉君スミマセン。瑠花さん、でした。俺、うっかりしててスミマセン ……はい。すぐそこに案内しますね」 



さん付けされたことに唖然とする暇もなく、相手に頭を下げられた。



「瑠花さんとは知らず、スイマセンっした。夕立さんは泉くんのとこにいるらしいんで、俺が案内します」



こちらの返事も聞かないまま、スタスタと歩き始める。

美月ちゃんと国吉くんが驚いた顔を向けてくるけれど、私だって全く同じ気持ち。




「瑠花ちゃんて、すごいんだね……」

「いやっ。違うの……たぶん」



いつのまに、どうして、こんなことになっているのか。


美月ちゃんの話を聞いてからというもの、ずっと心が重たかった。

美月ちゃんとこの街に来るということは、両想いのふたりを目の当たりにしなくちゃいけない、ということで。



国吉くんの存在に、かろうじて助けられている……そんな状態。


私はちゃんと、笑顔で、響平の前に立つことができるの……?
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