Love Eater
理由を聞いてしまえば実にソルトらしい。
どこまでお優しく甘い感覚の男なのだと六花でさえ呆れてしまう程に。
呆れてしまう程に愛おしいとも思うのだが。
「さぁて……こうして捕えおいてしまえば君に執行するのは実に容易い事なんだけど」
お遊びは終わりだとばかりの口調で蓮華が六花の胸元に突きつけるのは薬弾の入った拳銃だ。
その引き金にはすでに蓮華の指がかかっており、蓮華の意志一つで六花は魔女の力を失う事になる。
それでもすぐにその引き金が引かれるでもなく、寧ろ続く間は賭け事の瞬間を楽しむが如く。
そう、賭け事なのだ。
蓮華にとって待ち望んだ賭け事の瞬間。
駆け引きか。
満を持して、ツラリと妖艶に笑う口元から溢れた言葉は、
「ねえ、六花ちゃん。俺と取引してみない?」
「……そういう事言いだしそうな顔してると思った」
「んふふ~。以心伝心嬉しいなぁ。そうして嫌悪まで滲ませてくれてもう最高」
「心底ウザい」
「うん、そのウザい男にさあ、…一発ヤられてくれないかな?」
「………」
「執行しない代わりに君の乱れ啼く姿が見たいのよ、俺」
「………」
「フフッ、どう?」
どう?も何もない。
拘束され動けない身に選択肢なんてあったものか。
どこまでもゲスい男。
そんな詰りの一つでも響きそうな蓮華の悪質な駆け引きであったのに。
「………いいよ」
「………おや、流石にちょっとビックリしちゃったよ俺」
決して冗談の類ではなく本気で。
六花の躊躇いのないさらりとした返答には本気で意表を突かれて驚愕した蓮華なのだ。