Love Eater



いやさ、確かに百歩譲って俺が馬鹿したって認めるけどもさ…。

こうなるのわかってたんならはっきりきっぱり『今日満月だけど』って言いやがれよどS野郎がっ!!

寧ろこうなった方が面白いと思って見送りやがっただろっ!?

なんて、必死に悪態をつこうが余力の無駄遣いというもの。

それに、大きな犬がアオアオと騒いでいる様なんて下手したら保健所に通報されて厄介な事になる。

ようやくまともな理性が回帰した頭でそんな結論に到達するも、ここから何を優先に動くべきなのか。

こんな状態になっても身体は火照った状態のままだし、この興奮が鎮静化しない限り人の姿に戻るなんて不可能に思える。

寧ろ、戻れるのだろうか?

ここまで完全に変化してしまったのは初めてであるし、戻り方なんてまるで見当もつかない。

時間が経てば勝手に。なんてものなのか…。

何か念じる程度で人にも獣にもなれるなんて簡単な話であればありがたいが、最悪獣になったら一生なんて予測も立つ。

そんな最悪の予想にはついついゾッと身震いをし、大丈夫だと自己暗示の様に首を横に振ってみるのだ。

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