稲荷と神の縁結び
次第に嫌な汗が吹き出してきているが、滋子様も清貴さんも気付いている様子はない。


「こちらでよろしいでしょうか?」
そうこうしているうちにメイクが終了したらしい。
鏡を覗き込むと‐いつもより目がぱっちりとした自分の顔がある。
いつもより大分濃いメイクだが、心なしか少しお上品に見える。これが腕の差か。


「よし、いいわね。お嬢様の完成ね」

鏡の奥には、満足そうな滋子様の笑顔が見える。
そして滋子様は私に近付いて‐ふわっと私の髪の毛を掴む。
そして瞬く間にサイドに編み込みを作り、ハーフアップの髪型を作る。はやい。
振り向き清貴さんを見ると、なぜかほっとしたをしている。

「じゃあ行ってらっしゃないな。私は家で庭師の方々が終わるのを待てば良いのね?お茶でも出せば良いのかしら?」

「あ、あの…冷蔵庫に缶コーヒーを買ってますので……」

「わかったわ。じゃぁこはるさんよろしくね。
さぁ行ってらっしゃい」
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