稲荷と神の縁結び
圭ちゃんに渡された住所をナビに打ち込み、ひたすら車を走らせる。
そして約一時間で、目的の家に到着した。

(………うわぁ………)

その住所にあったものは‐どこかの武家屋敷のような、立派な土塀で囲われたお屋敷だ。

車を立派な木製の門の前で停めると、圭ちゃんは電話をかけている。どうやらこのお屋敷にお住まいの友達みたいだ。

「ここでいいって、車」

一応道路に車がはみ出していないのを確認して、私はエンジンを切った。
そして外に出て‐ふと目の前の表札に気が付いた。


「………いや、まさか」

書かれていた苗字は、よく目にする苗字。
まさか……そんなわけは…………。


「お、圭吾来たか……………ってお前もか、時松」

後ろからした…そう、その声の主、とは。


「く……いや……………社長……………」


目の前に現れたのは‐君主様こと、社長であった。

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