稲荷と神の縁結び
「圭吾まだ言ってなかった?」
「そういや忘れてた」
「………知ってたのね、二人とも」
どうやら二人は知っていたらしい。と言うか、社長は苗字と住所で気付いたとな。そりゃそうか。
「清貴ごめん、連れてきちゃまずかった?一応こははイチ社員だし」
圭ちゃん……言ってないけど私達割と仲悪いんですが………。
「いや、別にいいけど」
とはいうものの‐鋭い目で一瞬ギラッと睨まれる。恐い恐い。
大丈夫です何があっても言いませんと心で呟く。
「とりあえずこっち」
社長は門を開け、私達を案内していく。
一瞬待ってようか迷ったが……圭ちゃんに何かあってはいけない(主に見えない『何か』から…)と私も着いていくことにした。
門をくぐった先には………小さな日本庭園。
の、ようなもの。
………敷石のすきまからは雑草がボーボーに生えているわ、松の木も伸びっぱなしで……お世辞にも綺麗とは言えない庭。