稲荷と神の縁結び
何なんだ、これは。
「本日は、お願いがあってまいりました」
清貴さんがそう切り出して、懐から何かを取り出した。
取り出したのは、封筒だ。
分厚い封筒が、二つ。
何なんだ?そう思いゴクりと息を呑むと、清貴さんが中身を取り出した。
その中身を見て、私は卒倒しそうになる。
それは紛れもなく‐札束だったからだ。
分厚い、見たこともない札束。
それを二つ、清貴さんは目の前に積み上げる。
「一束百万、二束なので二百万円です」
……に、にひゃくまんえん?!
なぜこんな大金を持って我が家に?
驚き固まっていると、清貴さんはこう言った。
「これを結納金として、こはるさんと結婚させてください」
へぇ……これが結納金か。
これが私の結納金で、二百ま…って!!
「ええええ!!」
思わず声を張り上げて立ち上がる。その瞬間‐一気に目の前がブラックアウトした。
クラクラクラっと視界が回り、ゆっくりと黒い液体に沈むように…黒に染まっていく。徐々に声も遠くなっていく。
「こはる!」
そんな沈んでいく最中、最後に見たのは‐心配そうな目で見つめる清貴さんの顔だった。
「本日は、お願いがあってまいりました」
清貴さんがそう切り出して、懐から何かを取り出した。
取り出したのは、封筒だ。
分厚い封筒が、二つ。
何なんだ?そう思いゴクりと息を呑むと、清貴さんが中身を取り出した。
その中身を見て、私は卒倒しそうになる。
それは紛れもなく‐札束だったからだ。
分厚い、見たこともない札束。
それを二つ、清貴さんは目の前に積み上げる。
「一束百万、二束なので二百万円です」
……に、にひゃくまんえん?!
なぜこんな大金を持って我が家に?
驚き固まっていると、清貴さんはこう言った。
「これを結納金として、こはるさんと結婚させてください」
へぇ……これが結納金か。
これが私の結納金で、二百ま…って!!
「ええええ!!」
思わず声を張り上げて立ち上がる。その瞬間‐一気に目の前がブラックアウトした。
クラクラクラっと視界が回り、ゆっくりと黒い液体に沈むように…黒に染まっていく。徐々に声も遠くなっていく。
「こはる!」
そんな沈んでいく最中、最後に見たのは‐心配そうな目で見つめる清貴さんの顔だった。