稲荷と神の縁結び

どうやら私が育ってきた環境というものは、やはりこの時代の常識とは少し違うらしい。私や圭ちゃんはなるべく普通に擬態するようにしてきたはず、なのだが。

なんだか私は…急に不安が込み上げてくる。

「私達、上手く行きますかね……」

「それどういう意味？！」

「ほら、育ってきた環境とか……」

「そんなもん後付けでどうにでもなるだろ。ごちそうさま」

清貴さんは私も食べ終わっていることを確認すると、食器を持って食洗機の方に。

そう言えば…いつも清貴さんは私も食べ終わっていると、私の分と一緒に食器を下げてくれる。 ごはんをよそったりの支度だって、何も言わずに手伝っている。

うちは圭ちゃん以外の男性陣は食器を下げることすらしないので、ここも育ってきた環境の違いではないかと思っている。
（ちなみに圭ちゃんは、夕湖ちゃんが恐いので下げている）