偽装夫婦~御曹司のかりそめ妻への独占欲が止まらない~
胸元に輝く光。尊さんがわたしの為に選んでくれた。そのせいか特別輝いているように見える。
「ありがとうございます」
ネックレスに手で触れて眺めた。
うれしさで勝手に顔が綻んでしまう。
顔を上げて、尊さんに聞いた。
「似合います……か?」
首を傾げたわたしに、尊さんは満足そうにほほ笑んだ。
「ええ、とても。僕が真剣に悩んで選んだものだから当然だとは思うけど」
ジュエリーショップのガラスケースの前で、顎に手を当ててあれこれと思案している彼の様子が思い浮かぶ。
休む間もないほど忙しい彼が、わたしのために割いてくれた時間。ネックレスの価値がわたしの中でどんどん上昇していく。
「すごく……うれしいです。あの、本当にうれしい……。語彙力がなくてすみません。大切に毎日つけます」
「そうして。いつも一緒にいられない僕の代わりだと思って」
決してそんなはずはないのに、輝くダイアモンドが温かく感じた。
それが、彼の気持ちの表れのようで、痛いほど胸がときめいた。