キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
 あ、やっぱりレーダーなんだ。じゃあ私は宙斗レーダーの作動トラブル、もしくは故障のおかげで幸いにも告白にありつけたわけだ。

「つまり、私は幸運だったわけか」

「俺にとっては不幸だ」

「っ……そっか」

 そっか、私の告白は……きみにとっては不幸な出来事なんだ。うわ……。ここまではっきり言われると、やっぱり胸が痛いや。

 いっそ、こっ酷くフラれたほうが諦められるって、あれ嘘だよ。想いが通じ合わなくても、きみが好きなことに変わりない。簡単に忘れられないくらいきみにハマってるから、人はこの感情を恋と呼ぶんでしょう。だから、拒絶なんかされたら、ただフラれるより立ち直れない。今だって辛辣な言葉を浴びせられて、目の前に宙斗くんがいなければ号泣してるところだ。

 でも、そんなことしたら宙斗くんは余計に女の子を嫌いになってしまうと思う。面倒だって、遠ざけちゃうんじゃないか。そう思ったら、みっとも泣くなんてできない。

「もう、そこまで言われるといっそ清々しいよね!」

 私は心にもないことを言って、失恋の辛さも拒絶の痛みも恋が終わる悲しみも、ぜんぶを隠すようにカラッと笑ってみせた。

 心に咲く恋の花が、人知れず散っていく。それが悲しくて顔では笑いながら、心はしくしくと泣いていた。

    

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