キライが好きに変わったら、恋のリボン結んでね。
「毎回毎回、突き放してもよくも飽きずに告白なんかしてくるよな。正直、俺には理解できない」

「それは……」

 ――みんな、宙斗くんのことが好きだからだよ。

 それが宙斗くんには伝わっていないんだ。宙斗くんに恋した女の子たちの努力も本気も、私の告白もなにもかも、ぜんぶきみの心には届いてない。

「宙斗くんは、誰かを好きになったことはないの?」

「ない。というか、したいとも思わないな」

 感情を映さない、凪いだ瞳。宙斗くんは無表情で、きっぱりと恋を否定した。

「くだらない理由で好きになって、フラれれば簡単に嫌いだなんて言う。恋なんて薄っぺらくて、くだらない」

 そんな……。宙斗くんがなんで女の子が嫌いなのか、恋をそんなにくだらないと思うのかはわからないけど……。

 ずっと、誰とも恋をしないで生きていくの? そんなの、寂しくない? 人を好きになると、世界がカーニバルみたいに華やかで賑やかで、きらきら輝くんだよ。楽しいも、うれしいも、おいしいも、好きな人と一緒なら倍になるのに。

「ともかく、俺は女を見るのも、触るのも、近づくのも無理だ」

    

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