*SOUZI*
容保の優しさと酒が手伝って


「私、子供が産めないんです」



光の言葉に、容保が目頭を熱くさせた


「だから… 誰とも結婚しない…」



子を産むことは、武士の家には、必要な事
そう教えられ、そういうものだと
容保も光も考えていたから


「仕方ないな…」

「ええ、仕方のないことです」







黒谷を出発し、城に戻った時には
光は、輿で酔いつぶれていた


「あれくらいで、こんなになるか?」



土方が輿から出し、抱える
光の部屋だと通された部屋に布団が敷かれた

相変わらず、何もない部屋だと感じながら
布団に下ろす


「水など支度しますので、少しついてて貰って良いですか」

「はい」





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