偽のモテ期にご注意を

「何でだ?」

「今付き合ってる人が居るの」

『セフレだって付き合ってるわよね?』

「嘘だろ?!」

口元に手を当てて驚愕の顔をする松本。

『普段動じないのに、私が付き合ってるって事にそんなに驚くの?』

「そんなに驚かれると傷つくんだけど」

確かにここ数年彼氏も居ないし浮いた話の一つも無かったが、仕事のトラブルでもこんなに驚いた松本を見た事が無かった事に、傷つく。

「だって、そんな話した事なかっただろ」

「まぁ、付き合いだしたの最近だし」

騙しているような後ろめたさに、目をあわせられず視線を逸らすと、周りが注目している事に気付いた。

『ヤバイ、会社だった』
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