偽のモテ期にご注意を

「これで分かったでしょ」

何か言いかけたのを制して、鍵を奪い取り鞄に戻すと、まだ何か言いたげな松本を置いて席に着いた。

回りも仕事を始める為に動き出し、話はそこで終わった。

『朝から疲れた』

「沢城さん彼氏出来たんですね」

不意に三石が声をかけて来た。

「え?あぁ。まぁ」

『彼氏って言うには無理があるけど』

「それで、どんな人なんですか?」

はっきりと言えない関係なので、言葉を濁してみるが、ワクワクと続きを待つ三石の顔がある。

「別に・・普通の人よ」

『ホントは全然普通じゃないけどね』

更に聞きたそうな三石を無視して、心の中で呟いて仕事を始める。
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