偽のモテ期にご注意を

スーパーに寄って貰い、食材を買うのに降りようとすると、置鮎が運賃を支払って一緒に降りて来た。

「あの?鍵を預かっているので、先に帰って貰って大丈夫ですよ」

まさかついてくるとは思って居なかったので、戸惑いを隠せない。

「いえ、俺も一緒に買い物したいんです」

そう言って、置鮎には不似合いなスーパーの籠を手に取り歩き出す。

『恐ろしく似合わないなぁ』

後姿に苦笑してしまう。

「何を笑ってるんですか?」

「あ、いえ、何でも・・・何か食べたいもの有りますか」

慌てて横に並んで話題を変える。
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