偽のモテ期にご注意を

『疲れてるのね』

無理に起こすのは心苦しいが、こんな所で眠っていては風邪をひいてしまうかもしれないと思い、声をかける。

「こんな所で寝ていたら、風邪をひくわよ」

揺すると身じろぎするが、起きる様子が無い。

「困ったわね」

少し考えて、寝室に入り布団を取取りに行こうと思い立った。

目当ての布団を取ろうとして、自分の鞄が目に入る。

『また持ち込んでる。そう言えば、従弟が私が帰ろうとすると、靴を隠してたっけ』

子供の頃の懐かしい思い出が蘇って、口元が綻ぶ。

ベッドの横にあるカバンを取ろうと近づいたら後ろから声がした。

「帰るつもりですか?」
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