偽のモテ期にご注意を



「ここいいですか?」

昼休みに食堂で遅い昼を食べていると、声をかけられる。

「あら、宮村珍しいわね」

「そうなんですよ。昼前に急ぎの仕事が入って」

ふわふわとした良く手入れの行き届いた茶色の長い髪が、動きに合わせて動く様は見ていて綺麗だった。

『そう言えば、最近ちゃんと手入れしていないわね』

沢城の髪はストレートの腰まで届くほどの黒髪で、サラサラと流れる艶やかな自慢の髪だったが、最近仕事が忙しく、手入れが行き届いておらず、残念な髪になっていた。

更に、仕事中邪魔になるので、何時も束ねて丸めている所為で痛みが激しい。

『宮村の髪、綺麗に手入れされてて羨ましい』

「沢城さん?」

「え?なんか言った?」

ぼんやりと宮村の髪を見ていたせいで、何を言われたのか分からなかった。
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