偽のモテ期にご注意を

「最近仕事詰めすぎてません?」

自分の立場を再確認してからは、出来るだけ置鮎の事を考えないようにする為に、仕事に専念していた。

「そう・・かな」

「彼氏さんと上手く行って無いんですか?」

「!・・どうして・・みんな、そうなる」

食べかけていたチキン南蛮がが喉に詰まりそうになる。

「えぇだって、こんなに残業してたらデートも出来ないじゃないですか」

口を尖らせて不満そうに話すその顔も、可愛い。

『これは男性にもてるわね』

三石にしろ、宮村にしろ、自分の良い所を更に伸ばして武器にしているように思う。

頭のてっぺんからつま先まで、隙がない。

『こういうタイプが置鮎さんと似合うんじゃないかしら』

そんな風に考えて、しまったと思う。

自分で傷口に塩をすり込んでいる気分だ。
< 87 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop