偽のモテ期にご注意を
朝、早く目が覚めて起き上がると、隣で眠っている置鮎をチラリと見る。
月に1、2回程、直接置鮎の部屋に行き、食事を食べて一夜を過ごしていた。
何処かに出かけようかと言われても、頑なに部屋から出ようとしない沢城に、この頃は置鮎も諦めたようだった。
『もう、セフレになってから5ヶ月か・・』
お互い仕事が忙しい時期はメールも殆どやり取りが無かったし、沢城から連絡はしなかった。
『セフレにこの甘さだと、恋人になる人は幸せね』
顔にかかった前髪をそっと払って、丹精な顔立ちの寝顔を眺める。
自分には望む事の出来ない恋人という立場になれる人を想像すると胸が痛む。
彼女は今の所いないが、何時出来てもおかしく無い。
彼女が出来た時、自分は笑って祝福できるだろうか?
『無理だわ。』
そっとベッドを抜け出しシャワーを浴びに行く。
『みっともなくすがる前に、離れないと・・』
体中に咲く愛された後も、恋人で無い自分には辛いだけだった。
『どうして、こんな後を付けるの?』
出来るだけ見ないように目を伏せる。