19時、海風が頬を撫ぜる丘でさよならを。
純の家は、すぐにわかった。

『つり船 来栖』って、家の屋根というか壁に大きく看板があったから。

でもそこで気付いた。

純だって、もう学校行ってる時間だよ…


脱力というかもう何もしたくない気持ちになった。

全速力でここまでやっと来たのに…

ずっと息を潜めてたどす黒い感情が、胸の奥から這い出してくるのを感じた。

ネガティブな選択肢の優先順位が急上昇する。

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