さよなら、センセイ
足は大したことは無かった。手首は腫れていたが、軽い捻挫のようだった。
恵は、痛みが落ち着くまで保健室で休むことになった。
咄嗟のこととはいえ、学校内で恵に近づきすぎた。
ヒロは保健医に恵を任せて戻った。
「丹下、若月先生は?」
「あぁ、大したことないみたいだ。
あぁ、後片付けお疲れさん。任せて悪かったな。後夜祭、行くだろ?」
「もっちろん。
それよりよぉ、丹下、若月先生のコト、マジなのか?」
その質問が出ることは、わかっていた。
ヒロは用意していた答えを、告げる。
「若月先生のコトは好きだな。お前らも、だろ?
山中の嫌味からも、俺たちをかばってくれたし。
それにさ、生徒が先生を助けておぶるなんて、俺、カッコイイかなって思ってさ。
どうだった?」
「何だよ、計算だったんだ〜
確かにカッコよかったけど!
丹下が若月先生にマジで、山中をライバル視してるのかって思ってよぉ、ウワサしてた」
ヒロの予想は的中していた。ヒロは笑い飛ばす。
「なんだ、それ。年上の、男がいる、しかも教師に手を出すほどモノ好きじゃねーし。女に困ってもいねぇよ。
でもさぁ、山中の事は好きじゃないな。オマエらはどうだ?」
「あーわかるー。なんか、問題ない優等生のコトは可愛がるよな。ムカつくよ」
「そーそー、若月狙いなの、バレバレで最近よく水泳部に顔出したりさぁ」
仲間内はうまく誤魔化せた。
あとは、とどめだけだ。