さよなら、センセイ


教室に戻ると、皆、ヒロをチラリて見てはヒソヒソ話をしている。

「なぁ、丹下、お前、若月と一緒に暮らしてるって、マジ?」

どうも、ウワサは尾びれをつけながらものすごい勢いで広がっているようだ。

「若月、文化祭の時ぶっ倒れて、保健室行ったらしいじゃん。丹下がわざわざおぶって連れて行ったってー?
若月、妊娠でもしてるんじゃねーの?
丹下、ヤバイじゃーん」

「あれは、山中がぶつかって転んで捻挫しただけよ。
皆、勝手なこといわないで!」

何も言わないヒロに代わって、綺羅が弁明している。

「何だよ、立花。お前、フラれたんだろ〜?
若月に負けたんだ〜。
まー若月、デカイしね、胸」

とりあえず、言いたい放題言わせた後。
ヒロは、バン!と机を叩いて立ち上がった。


「お前ら、俺を誰だと思ってんだよ」


ギラリ、と睨みを利かせ、ヒロは教室を見渡した。


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