皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
そんなに悪いのだろうか。
それならば医者を呼んだほうがいい。お金はありそうだし。と思ったけれど、一度話をしてみてからでもいいかもしれないと思いなおしてうなずいた。
博文さんが扉をトントントンと三回叩くが、応答がない。
「博文です。入りますよ」
だからか博文さんは勝手に扉を開けて房に足を踏み入れた。
なんて広いの?
私も続いて足を踏み入れた部屋は、私の家がすっぽり三つ、四つは入ってしまいそう。
これがひと部屋なのだから、顎が外れそうだった。
しかし唖然としているのも束の間。
「はぁー」という博文さんの大きな溜息で我に返る。
彼は片隅に置かれた寝台の上で寝息を立てている劉伶さまに近づいた。
「起きているんでしょ。麗華さんですよ」
「麗華さん!?」
博文さんの言う通りだった。
劉伶さまは寝たふりをしていただけのようで、飛び起きた。