皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
「心配しないで。殺めたりはしないよ。俺は争いごとを好まないんだ」
目の前まで来て私の目線に合うように腰を折り、口角を上げてみせる。
彼の大きな目にはどこにも怒気を感じられず、気持ちが落ち着く。
と同時に、間近で見つめられることに気がつき、全身の火照りを感じる。
昨日と同じ症状だわ。やはり陽盛かしら。
そんなことを考えていると、「座って話そう」と手を握って引かれた。すると心臓が苦しく感じる。
やはり病?
ううん、男性に触れられたことなんてないから緊張しているんだわ。
「麗華さんはここ」
彼は寝台から少し離れたところにある椅子に私を座らせた。
大きな卓子と八脚の椅子。
ここで食事を食べるのかも。
彼は私を座らせると、向かいに座る。
そして、博文さんも劉伶さまの隣に座った。
「毒なんて驚かせたね。実は俺、とあることで毒を盛られてしまったんだ。まあ、なんとなくそうかなと思ったから、口に含んだだけで吐き出したんだけど」