皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~

どうして? 『なんとなくそうかなと思った』のであれば、口にしないでしょ、普通。


「夕食の羹(あつもの)に多分ふぐ毒あたりが仕込まれていたんだ。俺のところに運んでくれた人が小刻みに震えていてね。俺が羹に手を伸ばしたら、目が大きくなって。それでわかったんだけど」

「わかったら飲まないですよね?」


もう聞いていられなくて口を開いた。


「そうだね。でも彼、おそらく誰かに強制されていたんだよ。俺、こんなんでも昇龍城で文官を務めていたんだ。あっ、博文もそうだけど」


文官って……とんでもなく賢い人のことだ。
たしか科挙という、一生かけても合格できない人が続出するという超難関の試験を通過した者だけがなれるはず。


「ちなみに玄峰は違うから。彼は武官のほう」


それはとてもしっくりくる。
なんとなく科挙を通過したとは思えない。失礼だけど。


「劉伶さまは科挙も武挙も最高位の成績で通過しています」
「え!」

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