皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~

彼らが時々視線を合わせるのは、そうした確認をしていたのかもしれない。


「そうでしたか」


信頼してもらえるのはありがたい。
厨房に器を置くと、博文さんが口を開く。


「劉伶さまは少しお休みください。片付けは私が手伝います」

「悪いね。それじゃあお願いするよ。麗華、困ったことがあれば言って。遠慮はいらない」

「ありがとうございます」


劉伶さまは「ごちそうさま」と言って戻っていった。


「博文さん、私がやりますので大丈夫です」


汚れた器に手を伸ばす彼を制する。すると彼は口を開いた。


「劉伶さまは、先ほど私たちのことを刎頸の友と言ってくれましたが、それほどの覚悟がなければ他人を信用できないところに身を置いていました。彼は誰よりも安心して心を共有できる人を欲しているんです」


なんだかそれも悲しい話だ。
少なくとも私は、身近な人に殺されるかもしれないなんて感情を抱いたことはない。
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