皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
「ここには博文さんと玄峰さん、そして私しかいません。誰も襲ったりしないし、皆で劉伶さまを守ります」
「麗華、ありがとう」
劉伶さまは極上の笑みを浮かべた。
「それでは」
妙に面映ゆくて視線を逸らしたまま退室したあと、深呼吸をする。
劉伶さまと話していると胸が苦しくなるのはどうしてかしら?
あれほどまでに美形の男性と話した経験がないから?
そんなことを考えながら、厨房に急いだ。
劉伶さまが不眠とわかったので、昨日作った陳皮酒に不眠や不安に効果のあるゆり根も放り込む。
これが飲めるのはまだまだ先だけど、就寝前に一杯飲んでもらうのもいいかもしれない。
それから朝食の準備だ。
昨日湯に浸けておいた高麗人参が戻っている。
高麗人参は高価なのでいつも使えるわけではないが、疲労の回復にはこれが一番いい。