皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
「それもありますが、肉は精をつけるものです。劉伶さまの体力回復にも必要かと思いまして」


私はお茶を茶杯に注ぎながら話す。


「麗華、薬膳は完璧だね」

「いえ、まったくです。なんとなくしか知りませんので、体が冷えているだろうときは温めるもの。そしてその逆。あとは胃腸を整えるものとか、水分を排出するものなどを知っているだけです。だから間違っていたらすみません」


薬膳料理はもっと奥が深い。

“弁証施膳(べんしょうせぜん)”が重要だ。

漢方の理念に基づき、体調や症状、そして季節なども考慮し、それを踏まえて献立を立てる。
そして人間の生命活動に必要な気血水を整える。

他にも“陰陽五行説”がありそれらの調和を取ることがよしとされているが、すべてを覚えて実践するのは本当に大変で、調理をするのに顔が険しくなる。

なので、程よくその知識を使って、よさそうな食べ物を作っているだけ。


「でも、昨日より体が軽いよ」
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