皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~

「それはしっかり食事をされ、眠ることができたからでは? 食べることと寝ることは、人間にとってとても重要な活動ですから」


薬膳料理は薬ではない。
そんなにすぐに効き目が現れるわけではないと思ったが、劉伶さまのむくみは多少引いているように感じる。


「そっか。大切なものがふたつとも欠けていたのか」


しみじみといった様子で劉伶さまがこぼすと、残りの料理を持った玄峰さんが現れた。


「それじゃあいただこう」


それを受け取った博文さんが私に一瞬視線を送ってからいち早く粥を口運んでいる。毒見だろう。
玄峰さんは豚肉に手をつけた。
なので私は烏龍茶から。

これですべての毒見が終わる。


「なあ、もうやめよう。麗華が俺を殺めたいなら、昨晩とっくに手をかけている」


劉伶さまは毒見をしていることに気づいていたらしい。
残りのふたりは顔をこわばらせた。
< 64 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop