皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~
「麗華が付き添うことを博文が許可したのではないのか? 大変なときだけ信頼して、あとは疑うなんて失礼だ」
「そう、ですね。麗華さん申し訳ない」
博文さんに頭を下げられて慌てる。
「いえっ。毒見をしていただいたほうが私も安心すると言いますか……」
清廉潔白だと自ら証明するのは難しい。
ふたりが毒見をしてくれるならそれでいい。
「な? こんな人間が毒を盛るか?」
劉伶さまが念押しするようにふたりに言うと、珍しく玄峰さんがにんまり笑った。
それから三人共に、どんどん食べ進んだ。
「はー、肉はいい」と玄峰さんが漏らせば、「肉ばかりでなく菜の花も食べなさい」と博文さんが母親のように注意している。
「この粥だけあれば、一日の栄養が摂れそうだ」
「肉もいる」
「粥にも鶏が入ってるだろ」
劉伶さまの発言に「肉」とすぐさま反応する玄峰さんがおかしくて、皆で笑い合う。
『毒』なんて震えあがるような発言で緊張もしたけれど、張り詰めていた空気が緩んだ。