皇帝の胃袋を掴んだら、寵妃に指名されました~後宮薬膳料理伝~

大笑いされた劉伶さまが、口を尖らせている。
それでも卓子にすべての料理が並ぶと、彼の目は輝いた。


「今日は俺が最初に食べる」


そして私たちを制して、最初に炊き込みご飯を口に運んだ。
そうやって私への信頼を示しているんだとわかったので、胸がいっぱいになる。

今日は劉伶さまの行為を、残りのふたりも止めなかった。


「はー、うまい。昼飯はなんだったんだ」


感嘆の溜息をつく劉伶さまを見て、「もう食べるぞ」と玄峰さんがそわそわしている。
お腹が減っているらしい。


「駄目と言いたいところだけど、どうぞ」


劉伶さまから許可が出ると、一斉に食べ始めた。

三人ともしばらく「うまい」という発言しかない。
やはり昼食は残念だったようだ。

私も口に運びながら多幸感に包まれていた。

私の料理が三人を喜ばせている。両親を失ってから無我夢中で今日まで走ってきたけれど、こうして喜びを露わにされると生きていてよかったと感じられる。
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