お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
「あの子が小さい頃、わたくしは仕事ばかりで、あまり甘やかしてやれなかった。その分しっかりした子に育ってくれたけれど、きっと人に甘えるのは苦手なんじゃないかしら。あの子、ちゃんと澪さんには、わがまま言えてる?」
思わず私も、じっと彼の背中を見つめた。
毅然とした佇まい、揺るぎない意志。いつだって彼は迷いなく、我が道を突き進んでいるように見えるけれど……。
――『本当は、余裕なんて、これっぽっちもない』――
ときたま見せてくれる弱気な姿は、きっと私に心を開いてくれている証なのだろう。
――『所詮はみな人の子、うれしいも悲しいも同じなの』――
お母さまが言うように、柊一朗さんだってひとりの人間。私より少しだけ年が上で、性別が男と女であること以外、なんら変わらない。
辛く苦しいときだってあるだろう、責任のある立場なら、なおさら。
財閥のひとり息子として生まれ、生を受けた瞬間から役目を背負わされた身。強く気高い人間となること以外許されなかった彼。
そんな逃げ道のない彼を癒すことのできる、ただひとつの拠りどころになってあげたい。
思わず私も、じっと彼の背中を見つめた。
毅然とした佇まい、揺るぎない意志。いつだって彼は迷いなく、我が道を突き進んでいるように見えるけれど……。
――『本当は、余裕なんて、これっぽっちもない』――
ときたま見せてくれる弱気な姿は、きっと私に心を開いてくれている証なのだろう。
――『所詮はみな人の子、うれしいも悲しいも同じなの』――
お母さまが言うように、柊一朗さんだってひとりの人間。私より少しだけ年が上で、性別が男と女であること以外、なんら変わらない。
辛く苦しいときだってあるだろう、責任のある立場なら、なおさら。
財閥のひとり息子として生まれ、生を受けた瞬間から役目を背負わされた身。強く気高い人間となること以外許されなかった彼。
そんな逃げ道のない彼を癒すことのできる、ただひとつの拠りどころになってあげたい。