お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
コーヒーショップの一階、奥まったふたりがけの席で待っていると、彼は宣言通りの二十分でやってきた。

「待たせてごめん。ラテはどうだった?」

「おいしかったですよ。ホイップまでトッピングさせてもらっちゃいました」

借りていたカードを返すと、彼はそれをスーツの内ポケットへしまいながら、私の手元のドリンクに目線を移してクスクスと笑った。

「しかもLサイズか。これからご馳走なのに、そんなに飲んだら後悔するよ?」

しまった、フレンチ! すでにいっぱいになり始めているお腹をさすって私は蒼白になる。

「そ、それを先に言ってください!」

「まぁ、甘いものは別腹って言うし問題ないでしょ。行くよ?」

そう言って正面の椅子に置いていた私のバッグを抱えて勝手に歩き出してしまった。

「あ、ちょっと待ってください!」

残った最後のひと口もしっかりと飲み干して、私は彼のあとを追いかける。

店を出たところで待っていた彼から自分の荷物を受けとると、YESという返事も聞かず強制連行しようとした彼にむうっと頬を膨らませた。
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