お見合い求婚~次期社長の抑えきれない独占愛~
リビングの窓から見える景色は、雨で一面灰色だった。

ぼんやりとくぐもった中、地上に灯る電飾がわずかに色を放っている。

これはこれで幻想的で素敵だけれど、やっぱり雨はなんとなく気分が滅入る。

「はい。お水」

「ありがとうございます」

彼が用意してくれたミネラルウォーターを受けとり、ごくごくと飲み干した。

昨晩からお酒ばかりだったこともあって、かなり喉が渇いていたみたいだ。汗もかいてしまったし……。

「髪もぐしゃぐしゃだ。まぁ、俺のせいだけど」

汗をかいたまま眠ってしまったから、たくさん寝ぐせがついていたのだろう。

私の乱れた髪をかきあげて、彼はクスクスと笑う。

「……シャワー、貸してください」

赤面して訴えると、彼は「こっちだ」とバスルームへ案内してくれた。

脱衣所の壁面収納から、ふかふかのタオルを取り出して手渡してくれる。

「着替えは、後で適当に置いておくね」

そう言って、彼はバスルームから出ていく。
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